S&P500 採用でインデックスファンドはどれくらい $TSLA 株を買わなきゃならないのか?
12月21の取引開始前に、テスラのS&P500の銘柄入れ替えが行われるわけですが、まだだいぶ時間があります。若干のシミュレーションをしたいと思います。
$TSLA inclusion will be unique. It will be added on 12/21 (a month away). Here’s the math: $5.0T of S&P 500 indexers buy $TSLA at ~1.1% wt (760M float x $447 / $31T S&P cap). Increm. buying ~16% $TSLA float ($5T x 1.1% / $340B). My est based on $FB, $TWTR 12-15% incr by 12/21. pic.twitter.com/WR7WEADdkd
— Gary Black (@garyblack00) 2020年11月16日
現在はインデックス投資全盛であり、S&Pに連動するファンドの規模は5兆ドルと推定されます。日本のGDP以上のインデックスファンドがS&P500に投資してるわけですね。それがどれくらいのテスラ株式をお買い上げくださるのでしょうか。
インプット
テスラの株価をアフターアワーの$447に設定
テスラの発行済み株式数はフロートで760ミリオン
S&P500時価総額$31トリリオン
するとS&P500時価総額に占める割合は1.1%と推測されます。
計算式
1.1%=(447×760M)/31T
すると5兆ドルのインデックスファンドは、その1.1%の資金をテスラに投入しなければならないわけです。
掛け算すれば55ビリオンになりますね。
テスラの時価総額は、17日終値ベースだと340ビリオンなので、フロートのうちインデックスファンドが買わざるをえなくなる割合は、割り算して
55/340
で
16%
になります。これは株価が現在($408)から16%上昇してもおかしくないと言い換えてもいいと思います。するとアフター($460)で結構いい水準まで織り込んじゃってるんですね。
過去の例 $FB $TWTR を見ても発表から採用まで 12%~15% の株価上昇なのでこんなもんかな?という感じがします。
じゃあこのカタリストはこれでおしまい!解散!となってるかというと、まだ続きがあります。
これはテスラの既存株主が$460で売ってくれたらの話です。通常の企業であればS&P500に採用されればアガリ感があるので「もういいや」っていう人も出てくると思います。
ですがテスラのストーリーはまだまだ初期段階であるし、長期で持つつもりの熱狂的な株主がわりと多いと思います(私もそうです)。とくにアメリカのコミュニティの盛り上がり具合はすごい!
そういう人たちは株価は全然上を見ているはずです。
「何が悲しくて$460で手放さなければならないの?」
って感じだと思います。直近のカタリストだけでも5個以上あるし。
たとえば
・バイデンのクリーンエナジー計画
・Q4の出荷、EPSの上振れ
・FSDの製品版投入
・メイドインチャイナのモデルY
・サイバートラックのニューアナウンス
・ムーディーズによる格上げ
If nobody is willing to sell their $TSLA shares, there really could be a TSLA “index-squeeze” around Dec 21 as indexers scramble to buy TSLA shares. Indexers alone need about 122M shares out of 760M share float. We all believe $TSLA is worth so much more than $460 ($720 PT)! https://t.co/j1FGlBnKaN
— Gary Black (@garyblack00) 2020年11月17日
また9月1日の最高値から2か月半の調整フェイズで、短期のトレーダーはだいぶ抜けてロングタームの株主の割合が多くなっていると思われます。
するとあまり売りたがらない株主が多い中で、インデックスファンドは、誰から株を買えばいいのでしょうか?
またこれに拍車をかけるのが、48ミリオン残されたショート玉です(ブルームバーグ調べ)。これはフロートの6.4%を占めます(たださほど溜まりまくってるわけではない)。
以上を受けて、ゲーリーさんは、メインシナリオは$460であるものの、12月21日付近で
「インデックス・スクイーズ」が起こる可能性を指摘しています。なぜ21日近辺なのかというと、通常はインデックスファンドは、トラッキングエラーが怖いので、直前まで新規組み入れ銘柄の株を買い始めないからです。
2/Indexers need to buy ~122M shares of 760M float ($5Tx1.1%/$340B). Bloomberg also shows 48M (6%) shares short. With many Y.E. catalysts, there’s a real possibility L/T holders, intensely loyal and who’ve made a fortune holding $TSLA, won’t sell, creating a squeeze around Dec 21. pic.twitter.com/6ujR5Ak7WZ
— Gary Black (@garyblack00) 2020年11月17日
DDMでざっと計算した、長期の投資家でもさすがに手放し始める水準は700ドルぐらいだと思われるので、インデックススクイーズが仮に起きたとすれば、それぐらはあるかもしれません。
まあ個人的には徐々に上がっていってもらったほうがありがたいです。カバコやりやすいので。
僕らの冒険は終わらない。 $TSLAがS&P500に採用!
いやーついに決まりましたね~。Q2決算から噂はありましたけれども、Q3での文句つけようのないスーパー決算を受けて順当な採用ではないでしょうか。いうまでもなくこれは単なる通過点であり、時価総額2トリリオンを越える日までたどるであろう、多くのステップの一つに過ぎません。
イーロンは僕らにいままで素晴らしい景色を見せてくれましたが、これからもどんなワクワクする光景を見せてくれるのだろうか。彼とテスラチームと、この素晴らしい冒険を共有できたことを誇りに思います。これからもよろしくお願いします!!!
S&P採用で株価がどう反応するのかはどうでもいいのですが、その他の直近の株価のカタリストとしては。。。。
Catalysts likely to propel $TSLA back to $500 as we move toward year-end:
— Gary Black (@garyblack00) 2020年11月16日
1/ Biden’s focus to accelerate clean energy/restore $7,500 EV credit
2/ Full FSD rollout
3/ Launch Model Y in China (doubles TSLA China TAM)
4/ S&P 500 inclusion
5/ 4Q vols/earnings and FY’21 guide of 800K+
1、バイデン政権の7500ドル/台の規模の補助金が実現
2、FSDのアルファバージョンの製品投入
3、メイドインチャイナのモデルY(テスラの中国におけるTAMを2倍に)
4、S&P500への採用←今日はコレ
5、Q4の、決算と生産台数の上振れ、2021年度の予定生産台数がガイダンスレベルで80万台越え
株価が上がろうが下がろうが、2トリリオンまでは買い増しこそすれ、売却は基本的にないわけですから、これらすらもステップの一つに過ぎないわけです。
日本はなぜかEV充電網が普及しないので、皆さんテスラで儲けて自宅にスーパーチャージャー設置して、テスラオーナー同士で相互利用しましょう(爆)!!!
テスラと競合他社(ポテンシャル)
Tesla Vs Competitors ( Long Thread ~ Thanks to Fiddler John sharing in my YT video comment )
— Chicken Genius (@pakpakchicken) 2020年10月1日
1. Tesla Cars vs.
BMW & Audi & Toyota & Honda — car manufacturing
2. Tesla Network vs.
Lyft & Uber — mobility services
Tesla Vs Competitors
1. Tesla Cars vs. BMW & Audi & Toyota & Honda — car manufacturing
2. Tesla Network vs. Lyft & Uber — mobility services
3. Tesla Supercharging vs. Electrify America & EVgo & Ionity & Fastned
— fast charging
4. Tesla Charging vs.ChargePoint & EVBox & many others
— home/destination chargers
5. Tesla Autopilot vs. Mobileye/Intel & Waymo & Cruise/GM & Nvidia
— self-driving/driver-assist tech
6. Tesla Solar vs. Sunrun & Vivint Solar — solar panel installation
7. Tesla Solar Tech vs. SunPower & Trina Solar — rooftop solar generation tech
8. Tesla Energy Storage vs. AES & SimpliPhi & sonnen — stationary energy storage
9. Tesla Grid Services vs. Utilities around the world & Stem — grid services
10. Tesla Insurance vs. Allstate & Geico & State Farm — insurance
11. Tesla Stores vs. Auto dealerships — auto sales & service
12. Tesla Trucks vs. Freightliner/Daimler & MAN Truck and Bus & Scania & Iveco
— semi trucks
13. Tesla Infotainment vs. Apple & Google — in-car infotainment
14. Tesla Computers vs. Nvidia & Intel — computer chips, systems on a chip, Supercomputers
15. Tesla Batteries vs. LG Chem & CATL & Panasonic — battery cells
16. Tesla Seats vs. Faurecia & Johnson Controls & Lear Corporation & TS Tech & Toyota Boshoku — automotive seats
17. Tesla Robots vs. Kuka & ABB & Yaskawa Electric Corporation
— industrial robots for manufacturing
私がテスラのディップを拾う理由 ヴィンセント@テスマニアン
テスマニアンのヴィンセントさんが、この急落でポジションを増やした理由を聞かれて、以下のように答えてました。これらの情報はすべて以前にテスマニアンでシェアされていたものです。
Reasons:
— Vincent 🚀🟠 (@vincent13031925) 2020年11月11日
1/ All records Q3, monster Q4 and beyond.
2/ MIC Model Y
3/ Giga Shanghai Export (high margin)
4/ Energy side biz way underappreciated
5/ CyberTruck, Semi & then $25k model
6/ Giga Berlin, Texas & 10+ more coming
7/ FSD, RoboTaxi
8/ 4680 🔋
9/ Global market expansion https://t.co/BnhZXY72zj
1、記録的なQ3の決算、モンスター級のQ4の決算見込み、そしてその先も
2、メイドインチャイナのモデルY生産開始
3、ギガ上海からの輸出(高いマージン←CATLバッテリー)
4、エネルギー部門のポテンシャルが株価にほとんど評価されていない
5、サイバートラック、セミ、25,000ドルモデルなどのパイプライン
6、ギガベルリン、ギガテキサス、さらに10か所以上のファクトリー
7、FSDのロボタクシーへの応用
8.4680の新バッテリーセル
9、そもそも世界中でEV産業自体が急拡大している
↓
10/ Tesla insurance (huge in the long run)
11/ FSD & possible software monthly subscriptions
— Vincent 🚀🟠 (@vincent13031925) 2020年11月11日
12/ Superstar CEO that drives unlimited talents.
13/ sharing technology & resources with sister companies, etc SpaceX
14/ Loyalty customer base that creating a giant ecosystem
15/ $0 ads
10、テスラ自動車保険(長期では巨大な利益に、個人の走行履歴に応じた保険)
11、FSDを月額サブスク(将来的に)
12、スーパースターCEOが、スーパータレント集団を率いている
13、テクノロジーと資源をスペースXなどの関連企業とシェアしている
14、巨大なエコシステムを造りつつある←ロイヤルなカスタマーベースの拡大
15、広告費がほぼ0なこと
その他のリプライで指摘されたポイント
16/ supercharging revenues... 1M+ cars at 10$ (conservative average) / month -> 10M$/month -> 120M$ per year = pure $ since network is already built and paid for.
スーパーチャージャからの収益。現状は年間120ミリオンだが、将来的には10ビリオンを超える収入へ。
A few indirect factors:
1/ US rejoin The Paris Climate Agreement.
2/ Nikola & GMC bankruptcy in 2022.
3/ India GigFactory or Second Tera Factory in China.
・アメリカが、パリ協定へ復帰
・二コラとGMCが2022年に破産www
・インドのギガファクトリーと中国の第二のテラファクトリー
EVERY DIP BE BOUGHT!!!
テスマニアンウォッチ:ギガ上海は、来年55万台生産へ!!!
テスラウォッチャーならば必ずチェックしてるテスマニアンですが、速報が入りました。
来年はギガ上海だけでなんと年間55万台生産です。
フリーモント、ベルリン、テキサスと合わせれば来年中の年間100万台生産みえてきましたね~。
まあ知ってたけど(爆)!!!!!!!
テスラの生産台数は、トヨタの3.4%ガーの人たち!
さあさあ10%越えて来ちゃいましたよ~
そのうち50%いっちゃんじゃないの~
トヨタがEVで遅れをとって生産台数減らし続けたら、案外2030年前に全世界生産台数逆転しちゃうかもね~
まあうるさくて、ガソリン臭いの大好きな社長の会社なんだから仕方ないよね。
ってオワコンいじめてもしょうがないから、もう無視しよ。
内訳はモデル3が30万台、モデルYが25万台だそうです。
全体のうち11万台が輸出に回るそうです。(モデル3が10万台、モデルYが1万台)
日本にもモデルY輸出してくれ~
そしたら速攻でオーダー入れるから!
11万台といっても欧州と中国の引き合いみたら、瞬間蒸発しそうですけどね。
とくに欧州のタマがぜんぜん足りないと思う。
VWグループとのバトルがいよいよ幕開けだー!
でもVWは電池確保できてるのかな~?
テスラはCATL、LGケム、パナからかき集めまくってるけど。
しかも電池の調達コストは大丈夫かな~?
赤字覚悟で売るのも限界あるよ~?
モデルYは
週産 5,000台
月産 20,000台
年産 250,000台
予定だそうな。
この立ち上げたばかりのファクトリーで、この生産ペースが可能なのも、アジャイル開発を製造現場で実現していればこそですね。
いくらリバースエンジニアリングしても追いつけない、NIOにもどこにも追いつけない領域ですね。
トヨタはテスラの一歩先行ってるぅぅぅwww草ァ!!!
お前は生まれる時代が違ったら、「ヒヒーンの鳴き声と馬糞臭さが大好きです!」とでも言ってたんだろうな。
まあご覧のとおり「引き延ばし抵抗勢力」なTOYOTAに興味はないんですけれど、社長自ら炎上ネタを投下してくれたので、その心意気を汲みたいと思います。
まず言ってることが意味不明すぎる。
これが英語で言う
He doesn't know what he is talking about.
っていうやつでしょう。無知、現状認識の甘さをさらけ出しまくっています。
レシピ?シェフ?レストラン?リアル?レシピのトレード????
たとえにしてもヒドすぎる。
テスラがリアルではないとも?
世界最高水準のITやソフトウェア技術に基づく、リアルタイムアップデートとかがリアルでないの?
資源の確保~新しいセル開発までのバッテリー技術開発とか、月レベルでのプロダクションクオリティの改善とか、アジャイル開発を製造現場で実現してることとかリアルでないの?
ギガ上海、ギガベルリン、ギガテキサスとかリアルでないの?完成すればば年間200万台以上も余裕で、しかもプロダクションスピードもさらに向上していくんですけど。
2030年までにはトヨタが今年達成できない年間1000万台とか余裕で視野に入っているんですけど。
FSDベータが可能な車両が何十万台もすでに走行していることとかリアルでないの?
ディーラーが押し付けてくるクソ高い保険じゃやなくて、ログベースの格安保険とかリアルでないの?
ていうかディーラーなしの直販モデルで、コスパをユーザーに提供していることがリアルでないの?
これらすべてがトヨタが何一つとして実現していないリアルなんですけど。
これに加えてロボタクシー、ロボフリート、メガパック、ホームソーラーとか成長のシードがゴロゴロしてるんですけど。
ボーリングカンパニー、ニューラリンク、スペースX(スターリンク)、これらとテスラが生み出すであろうシナジーなんてもはや算定不能なんですけど。
だからまだ時価総額がトヨタの2倍とかで勘弁してもらってるのがわからないの?
もはやトヨタなんか完全に眼中にないんだよ。
テスラは本気で世界を変えようとしてる集団なんだよ。
君たちのように、現状維持を至上命題とし、HV産業やICE産業を守ることだけを使命としている集団とは根本的に異なるんだよ。
トヨタが旗振ってる全固体電池のほうが、よっぽどフェイクだろ。いつ車載レベルで実現すんだよ。
FCVのインフラどうすんだよ。それこそ壮大なフェイクだろ。
だいたい水素補給のたびに凍傷なりそうな車なんか乗りたくねーよ。
全固体電池もFCVも経産省巻き込んで国策にネジこんでるけど、それで不毛な分野に貴重な研究者がどれほど奪われているかわかってるの?
ウォーブン・シティとか気持ち悪すぎるんだよ。電通に丸投げするから、そんなうわついたアイデアしか出てこないんだよ。これぞカタログ・エンジニアリング思考の典型例だね。
電通「社長このイメージビデオをご覧ください!」
章夫「なかなかよさそうじゃないか、よしよし、その線でまとめてくれ」
俺「もうこれはダメかもわからんねぇぇぇェェェ!!!」
イーロンのゼロベース思考はこれとは全く逆。
データに基づいた明確な目標と、既存技術+その周辺のブレイクスルーをゼロから組み合わせて、現時点及び近未来で実現可能な最適解を自ら探る。
サプライヤーも最適調達、サプライヤーがいないか、スピードが遅い場合は、即座に内製、そのスピードも可能にするための極端な垂直統合かつスリムな組織編制。
決して不可能ではないが、容易でもない技術の組合わせを、超高速で実行し、結果として誰もできなかったブレイクスルーを実現する
その結果ロケット着陸させたり、4680セル開発・量産しちゃったり、材料レベルからメガキャス開発したり、FSDほぼ実用化までこぎつけてるわけ。
あとトヨタの年間7000億円かけてる広告宣伝費(そのコストはユーザーと株主に転嫁)は、テスラはほとんどかけてないからね。
だからテスラに成功されちゃ困るからメディアは叩くけど、コスパも含めてユーザーからは確実に支持されてるからね。
逆にトヨタは札束でメディア黙らせて、提灯記事書かせてるだけ。国沢とか岡崎とかね。
まあアキオの浪花節は、トヨタの脳死シェアホルダーには刺さるかもしれんけど、世界のすさまじいEV化のトレンドを前にして、まともな投資家ならまず大切な資金トヨタになんかいれないよね。
そもそもこの5年全く成長していないのに、よくドヤ顔で全方位戦略とかいえるね。
上方修正とか言ってるけど、前年比で営業利益が半減見込みで、なにドヤ顔してるの?
欧州のEV需要爆増を見て、危機感覚えないの?
相変わらずのKAIZENで下請け搾り取るだけがリアルじゃねーぞ。
品揃えというワーディングとかも、不要な家電スペックを競い合ってた、日本の電機産業の末期と同じ雰囲気をただよわせてる。
トヨタと一緒に轟沈していく日本経済が不憫でならない。せめてキャッシュあるうちに、サプライヤー云々いわず、まともなEVプラットフォーム開発して、電池工場作ってから逝ってくれよ。
そしたら未来に何かしら残るから。
テスラ株価現状確認
大統領選挙、再ロックダウン懸念でリスクオフの株式市場ですが、テスラの株価は388ドルです。かなり良い水準まで調整してきました。
This almost never happens with $TSLA.
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月30日
Since 10/14 through today:
FY’21 EPS: +18% ($3.21 to $3.80)
TSLA price: -16% ($461 to $386)$TSLA stock almost always follows earnings estimates. pic.twitter.com/MxEnJVLztJ
それを受けてのゲーリーさんのコメントです。
10月14日以来
EPS予想は18%上昇(3.21→3.80)
株価は16%調整(461→388)
ここまでEPS予想が上昇しているのに、株価が反応しないのは初めてだそうです。
これがビッグチャンスなのか、なにかの前触れなのか要注目です。
PERを使っているだけでは見えてこない今の株価の割安度:by Gary Black
ま、株式益回りのことなんですけどね💛
益回りと、10年債利回りとを見比べて、そのスプレッドを見れば、「割安」の見え方も変わってくるというお話です。
The PM quoted in the CNBC article doesn’t get basic valuation math. Paying 22x earnings (EPS yield of 4.5%) when risk-free rates are 0.8% (3.7% spread) is far more attractive than paying 15x earnings (6.7% eps yield) when risk free rates are at 5% (1.7% spread). https://t.co/vHpBqkECSA
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月18日
現在の S&P500 のPERが20をこえているんですが、それをもってして、割高だ!とか
MSFTのPERは全く許容できないとか言ってるPMがCNBCに出てたらしいんですが。。。
PERが22のとき
株式益回り(EPS yeild)= 1/22 = 4.5%
PERが15のとき
EPS yeild = 1/15 = 6.7%
これだけ見れば「株式に投資してるのに4.5%の利回りなんて受け入れられない」という声出てきそうです。
ただリスクフリーレート(通常は米10年債利回り)を加味すると
現在 4.5%-0.8%=3.7%(スプレッド)
過去 6.7%-5% =1.7%(スプレッド)
ということになって、現時点でもまだ株価は割安という判断になるんですね。
過去のリスクフリーレートに3%ではなく、5%を持ってきているのかはインフレ率の織り込み具合をどうとらえるかなのでしょうが、とにかくPERの比較だけで割安・割高の判断はできないということですね。
あくまでも相対的に比較して「割安」なら買われるので。
FRBの緩和が強烈な株価上昇を生み出すロジックはコレですね。
みなさん肌感覚ではわかっているでしょうが、あえて言えばこういうことだと思います。
バイデンが当選して、再ロックダウンして、強烈な財政出動したとします。
すると通常は期待インフレ率が上がりリスクフリーレートも上がるので、スプレッドは縮小し、株式の売られる要因になるでしょうね。
トランプの場合はロックダウンしないし、これ以上の過度な財政出動もほぼないでしょうから、長期金利は低いまま、株式にとっては追い風でしょうね。
ただ今はその兆候はないですけれども、どちらが当選しても、インフレが止まらない場合は株式とくにグロースにはネガティブにはたらきますね。
ウォール街のプロが教える理論株価の算出方法: by Gary Black
以下は全て四則演算しかでてこないので、計算で難しいことは何もありません。
割り算したものを足し合わせてるだけです。
I’m going to try explaining this again. $TSLA value can be calculated using a present value (PV) framework.
Inputs:
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月21日
Current Year EPS
EPS growth next 5 yrs
Div payout (if any)
10yr Treas yld
Equity risk prem (ERP)
Beta
Steady state P/E 5 yrs out based on proj EPS growth after Yr 5. pic.twitter.com/1sKakIRNE1
このモデルにインプットする変数は
・今年度のEPS
・EPS成長率(次の5年間)
・配当の支払い比率
(もし配当を出すのなら必要だが、テスラなどのグロースにはあてはまらない)
・米10年債利回り(リスクフリーレートとして)
・株式リスクプレミアム(株式市場というリスクをとることへのリターン)
・ベータ(その株式のボラティリティみたいなもの)
・5年後以降のEPS成長率
↓
2/ I estimate $TSLA value using a 5-yr PV framework. Others use 10 or even 20 years. TSLA’s PT is the price at which I expect TSLA to trade in 6-12 mo. Mathematically, the PT is the PV of all dividends, plus the future price of TSLA in 5 yrs, disctd back at TSLA’s cost of equity.
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月21日
テスラの、5年間の業績予想に基づく現在価値(PV=present value)を見積もってみます。
5年間ではなく、10年間、20年間の業績予想を使う人もいます。
テスラのプライスターゲット(PT)は、6~12か月の間に達成されるであろう目標株価のことです。
算術的には、予想株価は、「今後の配当の現在価値」と「五年後の将来の株価を現在価値に割り引いたもの」です。割引に使うのは、テスラの資本コストです。
資本コストはWACCのことです。
↓
3/ $TSLA pays no dividends, so all value is in the 2025 stock price, which is based on the P/E in 5 yrs, mult by the proj earnings in 5 years.The discount rate is the risk-free rate (10yr Treas yld), plus a risk premium equal to the mkt equity risk premium (ERP) ~6% x TSLA beta.
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月21日
テスラは配当しないので、2025年の株価のみが問題となります。
(つまり式の前半の項は全く無視するということ)
これは5年後のPERと5年後のEPSによって求めます。
割引率は、リスクフリーレーと(米10年債利回り)と「株式リスクプレミアム(6%)にテスラのβをかけたもの」を足し合わせて求めます。
↓
4/ My $TSLA PT is $600, based on a 2025 EPS of $18 @ 50x P/E at 2024 YE, based on proj 2025-30 EPS growth of 25% (2x PEG). My 2024 YE price of $900 is disct’d at 9.5% for 4.25 years (Oct 2020 to Dec 2024). The 9.5% rate is 10yr Treas yld of 0.8%, plus 6% ERP x TSLA beta of 1.45x. pic.twitter.com/125I3y95M5
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月21日
今後6ヵ月~12か月のテスラの目標株価は600ドルです。
(この後ブラックさんは、Q3決算発表を受けて750ドルに引き上げている!)
インプット
2025年時点の株価の予測前提
・PER 50 倍
・PEGレシオ2倍
・2025~2030年のEPS成長率25%
50 = 2×25 です。
これはテスラの成長ドライバーが実現した際には控えめな数字です。
・2025年度の予想EPS 18ドル
(Q3決算後に 18→21 ドルに引き上げられています)
18×50=900
900ドルがブラックさんの考える2025年時点の目標株価です。
高成長企業の場合、PEGレシオ2倍は正当化されるので、5年後の予想EPS、その後のEPS成長率を見積もるのかキーポイントです。
これを現在の価値に直してあげるのですが、そのときにつかう割引率は上述の資本コストです。
資本コスト=割引率=9.7%=0.8%+1.45×6%
これは理論的背景はモダン・ポートフォリオ理論ですが、計算上はいたって簡単です。
0.8%=米10年債利回り
1.45=株式β=市場平均が1%動いたときにテスラがどれだけ動くか。
6%=株式リスクプレミアム
=現在の10年債利回りを見つつも、株式投資したらこれくらいのリターンは欲しいよね。
で900ドルを1.097で4.25回割ると(4年と1クォーター分割り引く)、およそ600ドルというプライスターゲットがでてきます。
↓
5/ When $TSLA beats Street EPS ests, TSLA stock increases because future earnings may get revised upward, and P/Es get repriced higher if markets assume the acceleration in growth will persist. Non-recurring items (e.g., one time tax credits, legal settlements) get excluded.
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月21日
もしテスラが今後の決算で、アナリスト予想を上回るEPS成長を出してきたら、将来のEPSが上方修正される。
それに従って、目標株価も上方修正される。
またその成長の加速が続くと思われたなら(さらなる高PERの正当化)、インプットの値が上ブレるので、モデルに従って目標株価は上昇する。
ただし、計算に際して、訴訟利益とか繰り返し発生しない利益は除外される。
↓
6/ $TSLA often rises before earnings if investors expect delivery growth, price increases, or margin expansion will exceed Street expectations. Delivs are a function of global SAAR, EV penetrat’n and TSLA’s EV share. Investors who buy in front of earnings often sell on the news.
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月21日
出荷台数増、出荷に影響しない値上げ、マージン拡大がアナリスト予想を上ると投資家が考えれば、決算前に株価は上昇する
出荷台数はグローバルでの、SAAR、EVの浸透率、その中でのテスラのシェアから計算される
また決算前に買い上がる投資家は、はしばしば好決算で売りにまわることがある
↓
7/ To determine if $TSLA is cheap, one compares price to present value. If price is well below PV, a stock is viewed as cheap. Some analysts use P/Es as shorthand to assess cheapness. Normally they look at P/E vs future 5-yr EPS growth. PEGs <2x are usually considered cheap.
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月21日
今の株価が安いのかどうか判断するためには、つねに「現在価値」と比べなければならない。
ただしもっと簡便にPERを割安の指標とする人もいる。
その場合は、予想PERと5年間にわたるEPS成長率とを比べる。
(つまりPEGレシオを見て割安かどうか判断するということ)
PEGレシオ=予想PER/EPS成長率
成長株に関してはこの
PEGレシオが2を下回れば割安と考えてよい
とされている。
↓
8/ Three conditions can cause P/Es to go higher (multiple expansion):
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月21日
- Higher future vol/rev/earnings growth, usually because TAM expands or mkt share increases
- Lower int rates
- Lower beta$TSLA stock increase most when earnings ests increase and P/Es expand simultaneously
このPERの上昇(マルチプルエキスパンション)を引き起こす3つの要因は以下となっている
①売上成長、利益成長、TAMの拡大、マーケットシェアの上昇
→EPSが上昇するから(Q3の好決算はコレ)
②利子率の低下
→割引率が低下するから(FEDの緩和はコレ)
③βの低下
→割引率が低下するから(S&P500採用による今後のボラの低下はコレ)
これは割引配当モデル(DDM)といわれるもので、利益をベースにしたモデルです。キャシュフローの分析ではないので、M&Aなどの企業価値算定には使えません。
しかし、DCFなどのキャッシュフロー分析は変数がさらに増えるので、いかなる結論も自由自在に導くことができるので、結局株式投資には使い物になりません。
株式投資の実用上はDDMで十分だと思います。
もしくは成長株に関してはPEGレシオだけでもいいと思います。
さらにこだわりたい場合は、5年後のEPS予想を精緻化するほうが御利益が大きいと思います。
テスラ理論株価:なぜテスラの株価は今年こんなに上昇したのか by GaryBlack
$TSLA FY’21 EPS ests continue to move sharply higher $3.76 today vs $3.22 (+17%) before 3Q conf call 2 days ago. Street now at FY’21 delivs of 760K(!) vs 664K (+14%) before 3Q earnings. This will cause round of new higher TSLA PTs over next few weeks. TSLA $419<$423 pre-earnings. https://t.co/2raojmDy9I pic.twitter.com/KFLXdjHubt
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月23日
The reason $TSLA has increased by +400% YTD is because current year earnings went up 460% over the past 6 months. You must have missed it. https://t.co/swGvV1rgOC
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月28日
( ↑ 10月上旬の予想値、Q3後は2020EPS $2.25に)
①EPS予想がぶち上がってきたこと
②実際の earnings が 460%上昇してきたこと
こういったファンダメンタルズの裏付けがあるから年初来4倍に上がってきたとのこと。
排出権クレジットガーでケチをつけたがる人もいるだろうけど、そんなもんはとっくに織り込み済み。排出権を除いた部分の売上成長、利益成長が著しいということ。
増産とコストダウンとFSDなどの付加価値との複合効果だよ。
テスラ理論株価:ゲーリー・ブラックさん
元ゴールドマンAMのCIOエクイティなどを歴任されたゲーリーさんが、テスラの販売台数ベースの理論株価を算出してくれています。2025年の株価のイメージのために、見ていきたいと思います。
In two months, we’ll be in January 2021, and investors will start focusing on FY’2022 $TSLA EPS. My 2022 EPS est is $8.70 (Street $5.25), based on 1,370K deliveries, which incl CyTruck, Semi, and Roadster. There is no way TSLA will trade at just $424/$8.70= 49x FY’22 EPS. No way. pic.twitter.com/vMcN1UTE7f
— Gary Black (@garyblack00) 2020年10月27日
モデルの前提(2025年時点)
世界月間自動車販売台数 8,000万台
EV比率 20%
EVにおけるテスラのシェア 22%
世界販売台数におけるテスラのシェア 4.4%
テスラ年間販売台数 352万台
一台当たりの平均単価 4万5900ドル
自動車部門グロスマージン率 24.3%
自動車部門グロスマージン 39.3ビリオン
調整済み当期純利益 28.4ビリオン
EPS 21ドル
(ウォールストリート予想EPS 12ドル)
現在の株価 423ドル
上記株価に基づく2025年時点のフォワードPER 20.1
上記の前提自体に違和感はありませんし、これより精度の高い前提を置こうとしても徒労に終わると思います。ガス排出規制への各国の対応を考えれば、アップサイドのサプライズはあるでしょうが。
現在のフォワードPEは、169.3なので、もし2025年時点で現在と同じ評価を受けるとすれば、EPSが8.4倍になってるんだから、株価は3,500ドルになるね。時価総額は3.2トリリオンになる。
この試算には、ロボタクシー、ロボトラック、自動運転サブスク、エネルギー事業などが全く入っていないけれども、それらが順調にローンチされていればこその高PERなので、とりあえずは除外しておいてOKだという判断でしょう。
これ見てると時価総額2トリリオン目標のARKの試算も妥当なものに見えてくる。
2025年のゲーリーさんEPSにたいして、PERは100を想定しているわけだから。
ただARKの試算はもっとEPSは上を見ているだろうから、よりマイルドなPER想定だけれども。
キャッシュフローガ―、DCFガーがいるかもしれないけれども、DCFは企業価値の算定には使えても、株価の予測性はあんまないと思うので、ゲーリーさんも無視しているし、私も無視してます。
でこのEPS前提をもとに、2021年1月時点での2022年EPS予想に基づく、理論株価を鉛筆なめなめする必要があるんだけど、それはまた別のエントリーで。
見えちゃいけないところまで!!!:リバースエンジニアリングの鬼才、ムンロさんがモデルYを脱がしまくる!!!
42本の動画シリーズもすさまじいんですが、ムンロさんの解説がマジで神!
全編通して確認できるのがまず、
①モデル3と比較しての驚異的なプロダクション・クオリティの上昇です。
そして、
②メガキャスティングなどの既存の車メーカーでは、技術面、採算面で採用不可能だった数々の革新的技術の導入
メガキャスは製造スピードの向上に大いに貢献するので、テスラとは是非とも導入したかったでしょう。
衝突安全も向上するし。
バッテリーまわりの技術なんかもはや追いつけない領域までいっちゃっている。
そもそも事故率が圧倒的に低いのに、衝突安全も最高レベルとか最強すぎだろ。
フィニッシュの面で甘い部分があるものの、チリ合わせの精度も向上している。
既存のメーカーは逆にフィニッシュや塗装の部分でしかもはや優位性はないともいえる。
認定チリ合わせ技能士として、伝統技術の認定でもしてもらえば?
なによりも乗っててエモい!
ヒルクライムレースで、ランボルギーニやポルシェのカスタム車にモデル3が勝っちゃうんだから。
「自動車は垂直統合だけど、EVはパソコンみたいなもんで水平分業うんぬんでソフトウェア技術さえあれば誰でもうんぬん」とか思っている多くの業界関係者は自分のロジックを根本的に検証しなおしてみることをオススメします。見直してももう手遅れかもしれないけれど。
つまり日本のお家芸であったはずの「ものづくり」においてさえ、根本的な部分でテスラに周回遅れ以上の差をつけられているということです。「仕上げ品質」にすがってる場合じゃないんですよ。
って自分を見つめなおしたところで所詮サプライヤーに依存した
「カタログ・エンジニアリング」
「パワポ・エンジニアリング」www
でしかありえないんだから、ツラい現実に直面するよりも、しばし夢の中で戯れているほうがいいでしょうね。
マクロヴューならこの人だけおさえておけばOK:田中泰輔さん
リーマンショック以前から、トップアナリストとして相場の動向を当て続けてきた人です。
当てるという言い方が失礼なほど精緻な分析を積み重ねていくスタイルに脱帽。
私はマクロは田中さんの意見以外は一切無視しています。
あと真面目に話を聞くのは春山昇華さんぐらいです。
ARKがTESLAに入れ込んでいる理由
面白い記事を見つけました。必見!
よくまとまっていると思います。
超頭脳集団の ARK Investment だからこそ見える未来がある。
目次は
ARKのリサーチ体制
2024年のプライスターゲット
マーケットシェアの予測のロジック
成長への3つの変数
粗利率
生産効率
自動運転タクシーモデル
テスラの未来の10パターンのシナリオ
ARKの考える自動運転・ライドシェアでのテスラの優位性
インタビュー上でのQ&Aの回答
個人的な見解
です。
テスラの成長ドライバー⑨:パワーウォール
テスラのバッテリー競争力がここでも生かされている。他社に比べて相当に割安な価格(1Kw/hあたり)で導入可能。
ただここでもバッテリー生産がボトルネックとなって、成長率が制約されてしまっている。
大規模発電設備にメガキャップを置き、それと各家庭のパワーウォールをつなぎ、それをオートビッダーで最適化するのが基本。
4680バッテリーは、あらゆる製品に導入されるので、パワーウォールへの導入も見守っていきたい。