テスラに起こっている恐怖の「無限スクイーズ」(フラグです)
テスラが節目の800ドル(分割前4,000ドル)を越えてきて、改めてARKのキャシー・ウッドの慧眼を称えたいと思います。
ターシャさん結婚して下さい(違)
史上最高値からアフターも含めてさらに10%上昇した日に、こんな記事を書きます。
天井フラグ感満載なのですが、長期で持つ人には下がってもあんまり関係ないと思うので書かせていただきます。
今日は他の株もみんな上がっているので目立たないですが、昨日のように他のメガキャップグロースが大きく下げている中でも、日中にほとんど買い場を作らずに、しっかり上昇してしまう最近のテスラの株価の動きは明らかに異様です。
こんなツイートがありました。
In my years and years of trading stock, I've never seen anything like what $TSLA is doing. No dips. No concern for valuation. No gaps. No lightening of volume buys. No concern for anything. Hits PT's within days vs. months. It's very unique for sure.
— squawksquare (@squawksquare) 2021年1月6日
「マーケットの状況にほとんど左右されず淡々と上がり続ける、こんな光景見たことない!」。
もっともだと思います。しかも出来高もさほど大きなわけでもなく、奇妙な静寂の中で株価だけが淡々と上昇しているのです。静かな買い圧力が、常にわき続けてくる感じです。
この史上最高値の水準でだれが買ってるんだ?
しかも小型株ではなくて、時価総額80兆円近い株です。この後におよんでロビンフッダーが買い上がっているのでしょうか?彼らにそんなパワーがあるのでしょうか?
I believe this is the "Infinity squeeze" of active funds still effectively short TSLA compared to their benchmark.
— 𝗧𝗲𝘀𝗹𝗮 𝗙𝗮𝗰𝘁𝘀 🔋 (@truth_tesla) 2021年1月7日
Up to ~25% of the Tesla float has to be bought by them: ~55% more than the 16% passive index funds acquired on S&P 500 addition.https://t.co/xQzB0bAtl3
この疑問に一定の答えを与えているのが「テスラ・ファクツ」さんです。
この方は超絶クレバーな方で、「ゲーリー・ブラック」さんと並び、テスラ・ウォッチャーの中でも最高位レベルに位置するお方なので、まだの方はフォローを推奨します。
テスラ・ファクツさんはこの現象に「無限スクイーズ」の名を与えています。
「無限スクイーズ」というワードが最初に使われたのは、下記の時だと思います。リアルタイムで経験してないので、詳しくは知りませんが。。。
こんな感じですね。注意してもらいたいのは、これは対数グラフなので、メモリはゼロから1,000まで刻まれてます。株価が70ドル近辺から910ドルまで一瞬だけテンバガーしてますね。
これは経済危機のあとで、VWのショートが溜まりまくってる状況で、ポルシェがVWのステークを拡大するとアナウンスして、それが一気に巻き戻された時の現象です。
ショートが溜まっている状況で、フロートが極端に少なくなると発生する現象だといえます。
そもそもショートは玉を借りてきて売り建てするわけですが、そうするとフロートはカウント上増えることになります。
ショート・ポジションをクローズすれば、借りてきた玉を返済することになるので、その逆でフロートはカウント上減ることになります。
この時は一斉に巻き戻しが起こったがゆえに、結果的に市場から売り手が全くいなくなってしまって、マージンコールも巻き込んで、こんなことになってしまったんですね。
以前記事にしたように「ゲーリー・ブラック」さんは、株価が$450の時点で、S&P500組み入れに際し、インデックスファンドの買いその他もろもろが、株価を押し上げる現象をさして、「インデックス・スクイーズ」というワードを使いました。
でゲーリーさんは、株価が12月18日に、最終的に$695ドルまで押し上げられる過程を詳細に分析し、組み入れ前後までの株価動向を当てまくったわけです。
そしてその過程で「テスラ・ファクツ」さんや他数名により、さらに上位版の「無限スクイーズ」の可能性が指摘されていました。
その時の主なトピックはベンチマーカーでした。
インデクサーは18日の終値で買わなければならないので、その値段がいくらであっても買うだけです。またトラッキングエラーが怖いので、彼らは前もって買うこともさほどしません。
インデクサーと違って、ベンチマーカーは前もって買うことができましたが、出来高から推定して、ベンチマーカーの買いは、結局ほとんどありませんでした。
で買ってたのは短期の個人投資家やヘッジファンドばかりでした。ベンチマーカーはほとんど様子見していたのです。
しかし組入れ発表時点では1パーセント強に過ぎなかったテスラのウエイトが今や2パーセントに迫ろうとしています。
仮にあるアクティブファンドがテスラを一株も持っていないとすると、組入れ時点で695ドルで、現在が830ドルということは、その分だけすでにベンチマークに負けていることになります。
別の言い方をすれば、ベンチマーカーである限り、ベンチマークの組入れ株を、自分のファンドで持たないということは、その株を事実上をショートしているのと同じ効果を、彼らのパフォーマンスにもたらすのです。
Only 10% of big actively managed funds owned any TSLA in the study below, many and @garyblack is estimating their size at $8t, which at 1.82% S&P 500 weight means ~180m shares and $135b of TSLA buying - about 24% of the float.https://t.co/yrL76IJGs8
— 𝗧𝗲𝘀𝗹𝗮 𝗙𝗮𝗰𝘁𝘀 🔋 (@truth_tesla) 2021年1月5日
12月上旬の時点で、およそ8トリリオンあるベンチマークファンドのうち、テスラを持っているのは10%に過ぎませんでした。
彼らは組み入れ後にボチボチ買い始めればいいと考えていたことになります。もしくは明確なカタリストがなかったがえに、買う理由を作れなかったといってもいいでしょう。
バリュー志向なベンチマークファンドに、ブルームバーグ端末の予想PER見せてから、テスラ買えといっても無理な話です。そもそもテスラに全く興味なかったでしょうし。
これがキャシーがアークを作った理由でもあるんですが。
ところが年明けから
メイドインチャイナモデルYの発表で、ショールームに中国人が殺到! とか
プレオーダー1日で10万台! とか
デリバリーがが年間50万台達成! とか
モルスタの1年前まで「目標株価$10」だった野郎(アダム・ジョナス)が、ここのところ急に手のひら返して「目標株価$810」へとさらに上方修正
RBCのアナリストの「私が間違ってました、テスラさんごめんなさい」宣言
とか、
カタリストが相次いでしまいました。
これらはテスラウォッチャーには当たり前のことでしたが、興味ない人達には衝撃的なニュースでした。
しかもデリバリーの数字を受けて、Q4の決算は超弩級のものになることは目に見えています。
これでベンチマーカーたちにはいよいよ買わない理由(顧客に説明できるレベルのまともな理由)がなくなってきました。
いよいよ焦ってきているわけです。
このままベンチマークから劣ってしまっていては彼らは今年職を失います。
これ以上の負けを回避するためには、テスラをオーバウェイトにせずとも、せめてイコールウエイトにする必要があります。
2/
— 𝗧𝗲𝘀𝗹𝗮 𝗙𝗮𝗰𝘁𝘀 🔋 (@truth_tesla) 2021年1月6日
These Tesla "benchmark shorts", up to 24% of the float, are much larger than equity shorts, which are only 6% of the float (much of which are synthetic shorts related to convertible notes).
株価が$830とすると、テスラのSP500に占める割合は、約2%です。ベンチマークファンドの規模は8トリリオン以上と推定されます。
で、その買い圧力を、完全希薄化ではなく、実際に流通しているフロートで換算すると24%前後です。
つまり、ベンチマーカーたちが、もしSP500とイコール・ウェイトのテスラ株式を保有しようとしたら、フロートの24%買わなきゃいけないのですね。
またテスラの現在のショートインタレストは、フロートの6%です。これはさほど大きくはありません。
合計すると、で30%の潜在的買い圧力がたまっていると考えることができます。
そこで現在のフロートを、どのプレイヤーがどれほど保有しているかを推定してみます。
①インデクサーはもう買い終わっていて、16%のフロートを市場から奪っていっていきました。インデックスファンドの定義上、彼らはテスラがSP500から除外されない限り、もう絶対に売らない。つまり彼らの目標株価は無限大www。
②またテスラのオプションマーケットは通常の個別株オプション市場の10倍の規模があり、デルタヘッジ需要でマーケットメイカーは常にフロートを奪っていきます。しかもこの需要は、原資産のテスラ株式の値段が上がっていくほど増えていきます。この算定は非常に難しいですが、およそ20%~25%だと思われます。
③さらに、熱狂的なイーロン・ファンクラブの連中は目標株価最低でも10,000ドルとか、2040年まではイーロンと心中とか言って、ちょこちょこ買い増すばかりで、1株も売ってくれません。値段が上がれば当然売る人はでてくるのでなんとも言えませんが、コアなファンクラブの保有玉は、フロートの10%~20%だと思われます。
④長期で保有するファンドはテスラのポテンシャルに注目して昔から持ち続けているので、キャップ制約がかからない限り、なかなか売りたがらない。これがおよそフロートの30%はありそう。
⑤ショート玉でかさ上げされていたフロート玉もカバーされちゃって、サーキュレーション総量がそもそも減らされちゃっている。
⑥インクルージョンプレイで買い上がっていたヘッジファンドは、12月18日当日やその後の数日で全部売り切ってしまって、売り玉はスッカラカン
大げさに言えばまともな売り手が一人もいないという事態に突入してしまった可能性があります。
特に②と③はテスラの株式に特有な現象です。こんな株他にないです。
①~④を足し合わせて、さらに。。。
⑦ここにベンチマーカーのイーコールウェイトにするための買いの24%を加えると・・・
なんということでしょう!合計が100%を越えてしまいました。
どういうこと?
市場に出回っているテスラ株式買いつくしてもまだ足りないってこと?
どうしましょう。新たに売ってくれる人を探してもあんまり、見当たりません。
これこそまさにインフィニット!無限スクイーズです。
So the thing is, TSLA is still well below fair value as far as I'm concerned, and it can run up to fair value as long as it wants to.
— 𝗧𝗲𝘀𝗹𝗮 𝗙𝗮𝗰𝘁𝘀 🔋 (@truth_tesla) 2021年1月6日
Active index fund buying is a big question - but trading volume is still low, net accumulation is maybe 5m shares per day ... 195m needed ...
多くの熱狂的テスラホルダーにとって、現在の価格はフェアバリューよりも大幅に下であること。
ベンチマーカーが200ミリオンのフロートを必要としているとしても、出来高から推定して、1日当たりせいぜい5ミリオン集めるのが関の山。年明けから今まで50ミリオン集めていればいいほう。
目標の4分の1。。。
後はもう言わなくてもわかるね。
私ですか?
まあ10, 000ドルいったら少しは売ってやってもいいかな。
なんせファンクラブなもんで!!(爆)
(フラグです)