S&P500 採用でインデックスファンドはどれくらい $TSLA 株を買わなきゃならないのか?

12月21の取引開始前に、テスラのS&P500の銘柄入れ替えが行われるわけですが、まだだいぶ時間があります。若干のシミュレーションをしたいと思います。

 

 

現在はインデックス投資全盛であり、S&Pに連動するファンドの規模は5兆ドルと推定されます。日本のGDP以上のインデックスファンドがS&P500に投資してるわけですね。それがどれくらいのテスラ株式をお買い上げくださるのでしょうか。

 

インプット

テスラの株価をアフターアワーの$447に設定

テスラの発行済み株式数はフロートで760ミリオン

S&P500時価総額$31トリリオン

 

するとS&P500時価総額に占める割合は1.1%と推測されます。

 

計算式

1.1%=(447×760M)/31T

 

すると5兆ドルのインデックスファンドは、その1.1%の資金をテスラに投入しなければならないわけです。

掛け算すれば55ビリオンになりますね。

テスラの時価総額は、17日終値ベースだと340ビリオンなので、フロートのうちインデックスファンドが買わざるをえなくなる割合は、割り算して

 

55/340

 で

16%

 

になります。これは株価が現在($408)から16%上昇してもおかしくないと言い換えてもいいと思います。するとアフター($460)で結構いい水準まで織り込んじゃってるんですね。

 

過去の例 $FB $TWTR  を見ても発表から採用まで 12%~15% の株価上昇なのでこんなもんかな?という感じがします。

 

じゃあこのカタリストはこれでおしまい!解散!となってるかというと、まだ続きがあります。

 

これはテスラの既存株主が$460で売ってくれたらの話です。通常の企業であればS&P500に採用されればアガリ感があるので「もういいや」っていう人も出てくると思います。

 

ですがテスラのストーリーはまだまだ初期段階であるし、長期で持つつもりの熱狂的な株主がわりと多いと思います(私もそうです)。とくにアメリカのコミュニティの盛り上がり具合はすごい!

 

そういう人たちは株価は全然上を見ているはずです。

「何が悲しくて$460で手放さなければならないの?」

って感じだと思います。直近のカタリストだけでも5個以上あるし。

たとえば

・バイデンのクリーンエナジー計画

・Q4の出荷、EPSの上振れ

・FSDの製品版投入

・メイドインチャイナのモデルY

・サイバートラックのニューアナウンス

ムーディーズによる格上げ

 

 

また9月1日の最高値から2か月半の調整フェイズで、短期のトレーダーはだいぶ抜けてロングタームの株主の割合が多くなっていると思われます。

 

するとあまり売りたがらない株主が多い中で、インデックスファンドは、誰から株を買えばいいのでしょうか?

またこれに拍車をかけるのが、48ミリオン残されたショート玉です(ブルームバーグ調べ)。これはフロートの6.4%を占めます(たださほど溜まりまくってるわけではない)。

 

以上を受けて、ゲーリーさんは、メインシナリオは$460であるものの、12月21日付近で

「インデックス・スクイーズ」が起こる可能性を指摘しています。なぜ21日近辺なのかというと、通常はインデックスファンドは、トラッキングエラーが怖いので、直前まで新規組み入れ銘柄の株を買い始めないからです。

 

 

DDMでざっと計算した、長期の投資家でもさすがに手放し始める水準は700ドルぐらいだと思われるので、インデックススクイーズが仮に起きたとすれば、それぐらはあるかもしれません。

 

まあ個人的には徐々に上がっていってもらったほうがありがたいです。カバコやりやすいので。